忍者ブログ
[190]  [189]  [188]  [187]  [186]  [185]  [184]  [183]  [182]  [181]  [180
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 最初っから「ああこりゃツッコミ待ち映画だ」と1000円ファーストデイで見に行ったんですが、あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
 ツッコミどこ満載なんだけど、雰囲気だけは妙に重くてなんかなー。B級と切って捨てるのも違う気がする……。
 魔女ラヴェンナはよかった。そこだけは先に褒めておく。ラヴェンナはよかった。
 
 とりあえず箇条書きで都度簡単に突っ込みつつストーリー追っていきます。正直頭に残らない話だったのでエピソード前後してたり抜け落ちてたりとかあります多分。眠かったし。あと「それ言い出すと話にならんやん」なとこもちくちくねちねち言ってます。
 ワードA4標準で5ページも文句つけてる……ちょっと頭冷やそうな、自分。

・冒頭、白雪姫らしく王妃が「雪のように白く血のように赤く~」と姫を願う。なんで嫡男を願わないんだろう。女性に継承権がある国でも時代背景的に男児のが喜ばれそうな気がするけど歴史詳しくないからわからん。
・その通りの姫が産まれました。命名スノーホワイト。乳兄妹(?)かなんかの侯爵だか公爵だかの息子ウィリアムには「スノウ」「スノウ」って呼ばれてる。日本人から聞くと正直間抜け。基本このへんナレでさくさく進めてるし、別言語の雪とか白とか持ってきて「古い言葉で」とか「王妃の故郷の言葉で」とかで説明入れてもっと響きのきれいな名前持ってくればいいのに。
・タイトルにSnow white and(withだったかも)hunting man と表示されてこの時点でメインは狩人とネタバレされる。
・王妃死亡。ほどなく謎の軍勢来襲。蹴散らして人質になってた美女ラヴェンナ救出、国王が一目ぼれして後添えとして王妃に。
・新床でいきなりラヴェンナが手ずから王を刺殺し、そのまま王城制圧。ウィリアム親子はなんとか逃げるも、スノウは囚われる。
・スノウ、そのまま塔に幽閉される。いや殺しとけよ。人質にするなら正気奪って傀儡にしとくとかしようよせめて。
・幽閉されて育ったスノウ、「主よ御霊をあがめさせたまえ」とかなんか信心深く祈ってる。
・女王になったラヴェンナいろいろ圧制敷いてる様子。幹部に弟がいるけど足蹴にされたりその一方大事な弟とか言われたり愛憎渦巻いてる感じで近親ネタがありそうだったがというかある方が自然ぽいのになかった。時代的には自然な髪型(短めおかっぱ)なんだが周囲はそんな頭してないので浮いててなんか笑える。
・スノウのふたつ隣の部屋に若い娘が攫われてくる。ラヴェンナに生気吸われてばーさん化。
・弟がスノウの牢にやってくる。なんかスノウに欲情してるぽい。直前に釘を引っこ抜いて隠し持ってたスノウ、弟の顔めがけて攻撃、囚われの娘は逃げてーって言うしそのままダッシュで逃げる。弟よなぜ部屋に入る時に戸を閉めておかなかった。あとなんで五体満足で置いといた。片足落とすとかしときゃいいのに。残った足には無論重りを嵌めてだな。
・スノウ、排水溝(つーか下水道か?)を利用して城脱出。荒れ狂う海に身を投げる。普通死ぬ。
・あっさり岩に捕まれた。それはいい。岩に登ったら何の説明もなく白馬がいた。なんでや。そもそも白馬って野性じゃなくても超レアなんですけど。
・馬は人見知り激しいはずなのにあっさりなついて乗せてくれる。普通に道走ってる。途中村っぽいところを通る。馬足止める。男連中鋤とか鍬とか持ってスノウを不審がってる。普通ならそのままクラウザーさんよろしく×××のちSATSUGAIフラグなのだが再び馬走り出す。村の人間何もしないでぼへーっと見送る。このエピソードには何の意味があったのか。別にいらないと思う。
・馬がこけて追手が来てスノウが森に逃げ込むとかそういう進み方だった気がするが眠かったのでよく思いだせない。
・スノウが逃げ込んだ森はやばいとこでラヴェンナの力が及ばないため狩人を「死んだ嫁さん生き返らせてやっから」と半強制的に雇う。
・狩人スノウに追いつく。したら弟率いる追撃が来てなんかよく思い出せないけど狩人とスノウで逃避行はじめる。追撃との森の中逃げバトルはなんか現実に即した感じでボウガン兵もいたりして長々やる。現実的だしピンチなんだけどとりあえず長い。嫁復活はラヴェンナでも無理らしい。弟死亡。
・追撃一旦振り切って森の奥へ奥へ。魔物とかいる。襲われる。トロールらしいが造形がクリーチャーすぎる。トロール強い。狩人ピンチ。一人で逃げろーと狩人に言われるがスノウ逃げない。なんか棒立ちでトロールと見つめあう。トロールが瞬きをする。まだ見てる。長い。また瞬きする。まだ見てる。長い。瞬きをする。公式トイレタイムか。長い。まだ見てる。
・やっとトロール去る。理由の説明なし。スノウの心に穢れがなかったからとかそういう理由なんだろうけどわかるけどわからない。なんで逃げなかったって狩人怒る。まあ逃げてもスノウひとりじゃすぐ行き倒れるけどな。スノウはあなたが死ぬからって言う。でもかばおうと立ちふさがったわけでも体当たりしたわけでも木の枝もって対峙したわけでもないのにどういう勝算があったのか自分にはわからない。わかるけどわからない。
・小人につかまって逆さづりにされる。小人とスノウの王国は昔仲良かったらしいがもう人間てだけで信用してもらえない。スノウ名乗る。それだけで小人ボスが本物だおろせって言う。おい身元確認しろよ。なんとか隠し持ってた王家の指輪がとか背中に変わった形のほくろがとか互いの上層しか知らない情報確認とか。
・なんかいろいろあったけど生理現象に逆らえずトイレいったんで途中が抜けてる。
・また追撃来て小人が一人死ぬ。夜にみんなで葬式をする。小人は森に住んでるあたり自然信仰だろうから「主よ」って歌うのはないと思う。
・スノウが逃げ出したって聞いてウィリアムが助けに行くって言い出したり親父が止めたりなんかいろいろあってウィリアムと森で再会する。スノウと二人でいろいろしゃべる。子供のころの思い出とかぶらせて林檎渡されてかじって苦しむ。吐き出せよ。スノウ死ぬ。
・しゃべってたウィリアムはラヴェンナが変身したものでした。ラヴェンナ撃たれるけど無数のカラスに変身して逃げる。本物のウィリアムがスノウにキスをするけど当然目覚めない。目覚めた方がまだギャグとして面白かったと思う。
・スノウがウィリアム父の領地に運ばれてくる。本国が荒れまくってるだろうから流民流れ込んでこの地方領主のとこも荒れてておかしくないと思うけど安定してるし貧乏な感じもしない。よくわからない格差を感じる。
・白いドレスに着替えさせられ安置されたスノウに狩人がおまえは嫁に似てるとかなんとかいろいろ言ってキスをする。スノウ起きる。
・そのまま民衆の前に出ていく。覚醒してなんか氷を炎にとか私の剣になる者はとかひねった言葉を言ってるけど全然心に響かない。冒頭で塔に幽閉と貴婦人が先頭に立って戦意高揚のための演説でエリザベス1世思い出す。そしたらエリザベス1世の演説の文言(スペイン無敵艦隊と戦うときのやつ)しか頭に浮かばなくなって余計スノウが何言ってんのかわからなくなる。でもなんか全員乗せられてラヴェンナに反旗を翻すことになる。
・馬に乗って海岸を駆ける兵集団。スノウも鎧来て剣もってその中の先頭の方にいる。とりあえず単純に数が少ない。
・城の中に攻め込むのに小人たちが活躍する。そのうち一人が一回だけ「ハイホー」って言う。そういう遊び心は基本好きなんですがそんな小ネタ仕込む余裕があるなら本筋をちゃんとやってほしい。
・城突入。ラヴェンナがバルコニーから戦闘の様子を見降ろしてる。スノウなんかそれ見てる。ぼへーっと。睨みすらしない。ていうか剣だけじゃなくてボウガンとかもっといて撃て。
・奥まで踏み込む。道阻まれて仲間が手助けできずスノウとラヴェンナ一騎打ち。スノウ勝利。場面変わっていきなり即位式典。狩人がにやっと笑ってEND。本当にEND。これでEND。どこで出てきたか思い出せないので書かなかったけど超重要アイテムの鏡破壊すらなし。END。
 
 なんつーかなあ……。「白雪姫の二次創作」に貴種流浪譚と戦うお姫様を入れた、ついでに魔女関連もいろいろ補完した、つー点では、確かに必要なポイントは抑えてるんです。特にラヴェンナ関連はちゃんとやってた。鏡以外は。そういえば弟名前出てこなかった。
 
 ツイッターでも書いたけど、「白雪姫をベースに貴種流浪譚と戦うお姫様とエリザベス1世のいいとこどり」で、まあそれは矛盾しない要素だから引き算しなくてもいいんだけど、「そのうちどれをメインコンセプトにするか」がぶれまくってる印象。だから結局何がやりたかったのかはっきりしない。
 予告編観たときには「先頭に立って軍率いて戦うお姫様」が売りなんだと思っていたんだけど、森の逃避行が異様に長かったので貴種流浪譚がメインなんだろうか。しかしいかんせんこの部分が長いばっかりで大して面白くない。それに貴種流浪譚なら広い世界でいろんな苦労をさせてナンボだと思うんだけど、この映画、世界凄い狭い。そもそも世界観がつかめない。導入部とか「元ネタおとぎ話ですし」と言わんばかりにえらいハイスピードで進む一方、スノウと狩人への追撃はやたら現実的にねちねちやるし、都合よく放り出してる部分と、リアリティを出そうとしたと思われる部分の乖離が激しくて世界に入り込めない。おとぎ話部分も中途半端。都合よく白馬とか何あれ。いっそユニコーンあたり持って来いよ。どうせおとぎ話なんだし、非処女は怒りにまかせて突き殺す凶悪処女厨清らかな乙女にのみ心を開く気高い幻想種のユニコーンが沙織お嬢様俺を馬にしてください助けに来てくれたとか多少説明臭くてもいいからそんな台詞入れとけばしゃーねーなで済ますのに。村通るエピソードも別に必要ないし。本国と地方で格差凄いし。諸外国の影はさっぱり見えないし。
 だが何より問題なのは、スノウに対して「顔がきれいだね」以外の感想が全く持てないことだと思う。キャラクターが全くつかめないから、好きにも嫌いにもなりようがない。対トロールエピでぼへーっと見つめあってないでぴしっと戦う意思を見せるとか、小人死んだところでもっと悲しませてこのままじゃいけないと考えるとか、そういうのが全然ない。葛藤も苦悩もしてない。弱くも強くもない。揺れ動かないなにもない。ただただきれいなだけ。だから蘇生していきなり覚醒モードで演説ぶたれても何一つ心に響かない。ひねった言葉が逆に上っ面だけ格好つけてる感じで滑ってる。
だらだらだらだら逃げさせるより、短いけど印象的なエピソードを重ねて、スノウの王国の正当な継嗣としてまた人間としての葛藤や苦悩を経ての成長を観客に印象付けさせて、ウィリアム父だけじゃなく他の領主と対等に交渉して軍権握って一軍率いて、いざ出陣って時に「ひねってないからこそ心を打つ言葉」を言わせて(短め。長いと逆にアウト)、あとは怒涛の進撃……でも貴種流浪譚と戦うお姫様はできると思うし戦記物っぽさも出ると思うんだけどな。でせっかく男二人いるんだから合間にほんのり三角関係恋愛も絡められる。つかこの映画の構成だと男二人いる意味ない。白雪姫だから狩人と王子様ポジションはわかるけど、大体それ言い出したらなんで白雪姫をベースにしたのかがまったくわからん。鏡にしても林檎にしても元ネタポイントを押さえようとして、流れでみるなら別にいらないエピソードを入れて結果意味が分からなくなってる。
 自ら戦線に立つ可憐な少女がやりたいなら真っ先に浮かぶのはジャンヌ・ダルクだし、リュック・ベッソンが撮ったやつももう一昔前だし、火刑でハッピーエンドにならんのが嫌ならジャンヌを下敷きにハイファンタジーでいじりまくってハッピーエンドにすればいい。お姫様属性も適当につけりゃいい。史実ジャンヌも俗説でご落胤説あるし。改変はメリケンエンタメのお家芸だろ。そういや見てないけどハリウッドホームズってシャーロキアンはどういう反応だったのだろうか。今度検索しよう。
 元ネタがジャンヌはメジャーすぎってならエカチェリーナ2世って手もあるだろ。あの人実際鎧着て先頭立って革命起こしたぞ。まあ一瞬で終わったけどな。ロシアか? ロシアだからあかんのか? まだ公開してない(製作中?)メリケンアニメ映画でクッパ他悪役たちが「俺らもつれーよな実際」と集まるやつがあるそうだが、おいなんでザンギエフが混じってんだよ。ザンギ悪役じゃねえよ。あのひとロシアの英雄だぞってロシアだからか! って話をこないだしたとこだがこの予想は当たってるのか?
 
以下自戒も兼ねての創作ポイント
・コンセプトをまず絞れ、それがブレるものならおいしくてキャッチーな要素でもべたべたくっつけるなまず一点突き抜けろ
・世界観は借り物を使うにしても、方向性をびしっと決めて細かい部分まできっちりつめろ
・話上必要ならどんなに愛着のあるキャラでも辛い目に合わせて死なせ時にはきっちり死なせろ死なせ時は見誤るな生き返るのが許されるのはドラゴンボールと男塾だけだ
・嫌われることを恐れていては魅力的な主要人物は描けない、苦悩と葛藤と覚悟を描けエピ自体は短くてもいい印象付けろ
・とにかくありとあらゆる部分に自らツッコミを入れろ、言い訳の余地があったとしても穴から逃げるな
・時間配分見誤るな
 
 言いだすとキリないけどとりあえずこんなとこかなあ……いや商業でいろんな人の思惑と金が絡むとなるとこんなことばっか言ってられんてのはわかってますが、プロならその縛りの中でなお「すごいね面白かったね」と言えるものを作ってくれよってのは私の要求が高すぎるのかなあ。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
06 2024/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
フリーエリア
最新コメント
[05/20 ハマチ]
[10/23 麻宮]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
日村あずみ
HP:
性別:
女性
職業:
無能会社員
趣味:
あるんだかないんだか
バーコード
ブログ内検索
P R

Designed by IORI
PHOTO by November Queen

忍者ブログ [PR]