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友人に「ドラマバサラ、濃姫様逝去回で信濃妄想超はかどったよ!」と事細かに語ったら、「よくそれだけ補完したね……」となんか内心あきれられていた気がしなくもないんだけど、ざっと書いてみた。
……バサラ二次創作ってオープンにしていいの? そこがちょっと不安。しかも実写だしな今回のネタ……。
ところでバサラったら足軽ダンスですが、あの低予算ぶり、具足着けて踊れる足軽とか集められないに決まってるので、最終回のEDは格武将がひとりずつダンスして、最後に勢ぞろいで踊ってくれればいいと思うの。
たたんでおきますよー
ちょっと監修してもらって手直ししたらぴくしぶに投下しようかと思います。違うジャンルの創作テキスト置くのにちょうどいい場所がない。
「で、あるか」が入れられなかった……。あとタイトルいいのがうかばない。うう。
あと魔王の武器って太刀って言っていいのかなあ……。
シチュエーション的にるろ剣の志々雄様と由美さんとかぶってるのは勘弁してください。
では信濃同志の方は続きへどうぞ。
……バサラ二次創作ってオープンにしていいの? そこがちょっと不安。しかも実写だしな今回のネタ……。
ところでバサラったら足軽ダンスですが、あの低予算ぶり、具足着けて踊れる足軽とか集められないに決まってるので、最終回のEDは格武将がひとりずつダンスして、最後に勢ぞろいで踊ってくれればいいと思うの。
たたんでおきますよー
ちょっと監修してもらって手直ししたらぴくしぶに投下しようかと思います。違うジャンルの創作テキスト置くのにちょうどいい場所がない。
「で、あるか」が入れられなかった……。あとタイトルいいのがうかばない。うう。
あと魔王の武器って太刀って言っていいのかなあ……。
シチュエーション的にるろ剣の志々雄様と由美さんとかぶってるのは勘弁してください。
では信濃同志の方は続きへどうぞ。
「かず……さの、すけ、さま」
良人の名を呼んでこと切れた女は、美しく穏やかな死に顔だった。
かたちのよい唇から流れる紅い血が問いかける。
――濃めは、お役に立てましたか――
是非もなし。
考えるまでもない。改めて判断を下すまでもない。
配下の誰に負けず劣らずの数々の武功も、ものの数のうちではない。
ただ一人、まこと唯一人この信長の妻。
はじめは確かに政。恐れぬからいたぶってもつまらぬと放置していた。第六天の魔王にとって、己を恐れ逃げ惑う愚物どもを血祭りにあげることだけが楽しみであったから。
それを知ってなお、凶行を目にしてなお。緩やかな幸福をみずから捨て、優しく穏やかな心根を持ちながら、それを押し殺し美しい肢体を血塗れにしながらこの背を追ってきた。おまえほどの覚悟をもってこの魔王がもとにいたものが、一体どこに居よう。
しかし、それでも傷つかなかったわけではない。魔王の妻との謗りはむしろ誇りと胸を張ろうと、躊躇いなど一度もなく決して表に出しこそしなくとも、命を奪う辛さがこの女から去ることはなかった。殺しは一度やれば慣れるより先に癖になる。そうして気づけば慣れている。戦国の世、皆が麻痺している。ましてや自分は最初から壊れていた。その傍に侍りながらも、技量こそ上がれどけして殺しの癖は身に付かず、慣れることも狂うこともできず壊れることもできなかった女。聡明で強い心が故に。
けれど自分は今更穏やかな暮らしなどできはしない。世の全てが燃え落ちてゆく、その様の夢からいまだ覚めることのできぬ自分は。
無理やり緩やかな生き方をしたりなどしたら、却ってこの女は一層苦しむ。すべてが自分のもので、すべてが自分を捕えて離さぬこの女は。
自分の妻である限り、苦しみからは逃れ得ない。けれど離れてしまえば、唯一の幸福を、互いに替えのきかぬ片魂を失くしまた苦しむ。苦しみながら幸福に浸りながら、――生身の者に、いずれ死はやってくる。
死――死。下らぬ。死、それごときが何する者ぞ。すべては自分のものだ。
だから殺して良いのは緩やかな死の使いでも病魔でもない。ましてや敵将になど許せない。
自分一人。夫、第六天魔王唯一人。おまえが死ぬときはこの手で。たった今、振るったこの太刀で。
幸せでございます、とおまえは言う。幸せだった、とは決して言わない。苦しみを内包しながらなお至上の、おまえが得た幸福は過ぎ去った過去になどならない。世の愚民どもは愚かと嗤うだろう。哀れと蔑むだろう。何一つおまえのことを理解せず。しようとすることもなく。それで良い。この女を真実理解できるのは――理解していいのは自分のみ。
もうひとたび、強く力をこめて太刀を振るう。具足をつけていない女の体が、容易く無数の塵の大きさに砕け散る。それを見て蒼紅の愚物ふたつの顔に苦みが走った。
良い。良い。
貴様らごときに理解などされてたまるものか。我らこそ唯一。
自分が名を呼ぶ、その声その言葉――それさえ耳にして良いのは呼ばれる妻ただ一人のみ。
ましてやその体に触れるとなれば尚更。骸であっても、誰にも触れさせなどするものか。
――上総介様。
ほんの一瞬だ。おまえは聡明な女だ。待てないはずがない。世が燃え落ちる夢さえこの目で見れれば――自分にとっては永遠よりも長い、おまえが居らぬこの世の時を越えた暁には矢も盾もたまらず抱き締める。その時には――きっとやっと、自分は夢から覚めることができるだろう。
然らば、まず一歩。
蒼紅の愚物、ふたつ――戯れてやろう。
良人の名を呼んでこと切れた女は、美しく穏やかな死に顔だった。
かたちのよい唇から流れる紅い血が問いかける。
――濃めは、お役に立てましたか――
是非もなし。
考えるまでもない。改めて判断を下すまでもない。
配下の誰に負けず劣らずの数々の武功も、ものの数のうちではない。
ただ一人、まこと唯一人この信長の妻。
はじめは確かに政。恐れぬからいたぶってもつまらぬと放置していた。第六天の魔王にとって、己を恐れ逃げ惑う愚物どもを血祭りにあげることだけが楽しみであったから。
それを知ってなお、凶行を目にしてなお。緩やかな幸福をみずから捨て、優しく穏やかな心根を持ちながら、それを押し殺し美しい肢体を血塗れにしながらこの背を追ってきた。おまえほどの覚悟をもってこの魔王がもとにいたものが、一体どこに居よう。
しかし、それでも傷つかなかったわけではない。魔王の妻との謗りはむしろ誇りと胸を張ろうと、躊躇いなど一度もなく決して表に出しこそしなくとも、命を奪う辛さがこの女から去ることはなかった。殺しは一度やれば慣れるより先に癖になる。そうして気づけば慣れている。戦国の世、皆が麻痺している。ましてや自分は最初から壊れていた。その傍に侍りながらも、技量こそ上がれどけして殺しの癖は身に付かず、慣れることも狂うこともできず壊れることもできなかった女。聡明で強い心が故に。
けれど自分は今更穏やかな暮らしなどできはしない。世の全てが燃え落ちてゆく、その様の夢からいまだ覚めることのできぬ自分は。
無理やり緩やかな生き方をしたりなどしたら、却ってこの女は一層苦しむ。すべてが自分のもので、すべてが自分を捕えて離さぬこの女は。
自分の妻である限り、苦しみからは逃れ得ない。けれど離れてしまえば、唯一の幸福を、互いに替えのきかぬ片魂を失くしまた苦しむ。苦しみながら幸福に浸りながら、――生身の者に、いずれ死はやってくる。
死――死。下らぬ。死、それごときが何する者ぞ。すべては自分のものだ。
だから殺して良いのは緩やかな死の使いでも病魔でもない。ましてや敵将になど許せない。
自分一人。夫、第六天魔王唯一人。おまえが死ぬときはこの手で。たった今、振るったこの太刀で。
幸せでございます、とおまえは言う。幸せだった、とは決して言わない。苦しみを内包しながらなお至上の、おまえが得た幸福は過ぎ去った過去になどならない。世の愚民どもは愚かと嗤うだろう。哀れと蔑むだろう。何一つおまえのことを理解せず。しようとすることもなく。それで良い。この女を真実理解できるのは――理解していいのは自分のみ。
もうひとたび、強く力をこめて太刀を振るう。具足をつけていない女の体が、容易く無数の塵の大きさに砕け散る。それを見て蒼紅の愚物ふたつの顔に苦みが走った。
良い。良い。
貴様らごときに理解などされてたまるものか。我らこそ唯一。
自分が名を呼ぶ、その声その言葉――それさえ耳にして良いのは呼ばれる妻ただ一人のみ。
ましてやその体に触れるとなれば尚更。骸であっても、誰にも触れさせなどするものか。
――上総介様。
ほんの一瞬だ。おまえは聡明な女だ。待てないはずがない。世が燃え落ちる夢さえこの目で見れれば――自分にとっては永遠よりも長い、おまえが居らぬこの世の時を越えた暁には矢も盾もたまらず抱き締める。その時には――きっとやっと、自分は夢から覚めることができるだろう。
然らば、まず一歩。
蒼紅の愚物、ふたつ――戯れてやろう。
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